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執筆者の写真plusrelax

三人三様の表現を楽しみました

更新日:2019年4月8日


3月中旬、まいたびのツアーで東京の美術館めぐりをしてきました。テーマは「三人三様の美をみつける」です。


9時に東京駅を出発し、まずは長谷川潔の回顧展を開催中の町田市立国際版画美術館へ。版画専門の大変珍しい公立美術館で、今回は長谷川潔の作品が150点以上も勢ぞろいするとあって、早くから企画を立てて楽しみにしておりました。長谷川潔は、私にとってはいわば「初恋の人」のひとり。黒の奥行きや多彩さに目を開かせてくれたアーティストなのです。この「初恋の人」に共感してくださった方からは、「私も長谷川さんが初恋の人になりました!」とお声を掛けていただき感激しました(^^♪


ランチをはさんで今度は川崎市岡本太郎美術館へ。春号の『パレット』でも太郎の《傷ましき腕》をご紹介していますが(残念ながら今回は出展されていません)、何度行っても何かしら気づきをくれるお気に入りの美術館です。今回の常設展のテーマは「ファンタジックTARO」。2025年の大阪万博開催決定を記念しての企画とのことで、“芸術は芸術家だけのものではなく、だれでも手に取れて親しめるべきである”と考えていた太郎が手掛けたさまざまな製品やデザインが展示されています。驚いたのは岡本太郎が近鉄バッファローズのマークも手掛けていたこと。関西出身者としては迂闊でした(汗)。長谷川潔が初恋の人なら、岡本太郎はいつも刺激をくれる現役のボーイフレンド。若いころにはその魅力に気付けなかったのですが、自分が年齢を重ねるほど身近な存在になってきています。次回の大阪万博では太陽の塔を超える何かしらを生み出してほしいものですが、さてどうでしょうか?


日帰り旅のラストは世田谷美術館分館 向井潤吉アトリエ館へ。失われゆく日本の民家を描き遺した向井潤吉の自宅兼アトリエがそのまま美術館になっています。一見同じように見える茅葺屋根の家々も、じっくりみるとそれぞれの風土を想像させる個性的な佇まいを見せています。岩手県一関から移築した蔵に手を入れたアトリエは、重厚な中に素朴な味わいとセンスの良い暮らしの息づかいが漂い、行くたびにホッと一息つける素敵な場所です。向井作品は“たまに会えば安らげる年長のボーイフレンド“というニュアンスでしょうか(勝手なことばかり言っていますが!)


3館とも東京や川崎と首都圏の身近なエリアにあるのですが、それぞれ少々アクセスしにくいので、参加のみなさまはツアーを気軽に利用して楽しんでくださったようですね♪ お昼のお豆腐料理も変化に富んだメニューで好評でした。 

まいたびのアート旅は5月は能登6月はフィンランド7月は無言館へ参ります。みなさまのお越しをお待ちしております。(K)

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